こんにちは。
家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。
一ヶ月の食費や雑費、保育園といった、場合によっては子どもにかかる費用など。
夫から生活費を受け取り、受け取ったお金で家計を任され、妻としてうまくやりくりしている人は多いものです。
ですが、そんなやりくりを顧みない夫としては、つい調子に乗って自分本位で買い物をしてしまう、なんてことも。
「また無駄なものを買って・・・・」
と、つい口に出してイライラしたことはありませんか?
売り言葉に買い言葉、それにより夫にも火が着いてしまい、気がついたら夫と大ゲンカが始まってしまった、ということもあるかもしれませんね。
夫婦というのは関係性が近いため、イライラの衝動がついキツイ言葉となってしまい、お互いが引けない言い争いになることは多いものです。
家計を任されている妻として、将来のことを考えるとどうしても節約を意識するというのは当然と言えるでしょう。
でも夫にとっては「たまにはいいじゃない」という感覚。この価値観の違いは夫婦関係をよりギクシャクさせてしまいます。
今回は、夫婦間のお金についての価値観、お金の話を感情的にならずに進める方法、そしてケンカしてしまった後の仲直りのコツまで、いろいろとお話していきますね。
目次
なぜお金の話で家族ゲンカが起きるのか?2つの要因とは
お金についての感じかた、考えかた、価値観は人それぞれであり、それはたとえ家族といえども同一ではありません。
ここからは、お金のことでケンカが起きる2つの要因について見ていきましょう。
価値観の違いが生んでしまう対立
そもそも、なぜお金の話になると夫婦でケンカになりやすいのでしょうか?
一番大きな理由としては、
「育った環境による金銭感覚の違い」
と言えるでしょう。
たとえばですが、比較的節約を重視する家庭で育ったのであれば「無駄遣いはしない」という価値観が生まれるでしょう。
一方、欲しいものがあれば比較的自由に買い物をする家庭で育てば「お金は使うもの」という考えかたが強くなり、そのような価値観が生まれます。
この「使わない派vs使う派」の価値観の衝突が、日常のちょっとした買い物でも大きな対立を生んでしまうんですね。
これは、どちらが正しくてどちらが正しくない、ということでは一切ありません。
ただ、お互いのお金に対する「当たり前」が違うということを理解していないと、相手の行動が腑に落ちず、イライラしてしまうというループにハマってしまうんですね。
溜まったストレスは感情を増幅させてしまう
もう一つの要因として、日常の溜まったストレスがお金の話を余計に感情的にしてしまう、というのがあげられます。
たとえば、仕事で疲れて帰ってきたとき、子育てでヘトヘトになっているとき。いわゆるストレスが溜まっているときですね。
そのような状態で家計の話をすると、普段なら冷静に話せることでも「なんで分かってくれないの!」と感情的になってしまうことは多々あります。
特に、夫婦共働きで子育てをしているとお金への不安も重なってしまい、
「将来は大丈夫かな・・・?」
という不安や心配がふと浮かんでくることもあるでしょう。
その不安や心配が、ちょっとした支出に対しても過敏に反応させてしまうんですね。
お金で感情的にならない「話し合いのコツ」とは
「I(私)メッセージ」で気持ちを伝える
以前もこの「I(私)メッセージ」についてはお話をしましたね。
重要なお金のことについても、この「Iメッセージ」はとても役立ちます。
たとえばですが、
「なんでそんな無駄遣いするの!」
というような相手を責める「U(あなた)メッセージ」ではなく、
「私は将来が心配で不安になるんだよね」
という「Iメッセージ」に置き換えることが大切です。
具体的な例として、
×「また余計なもの買って!家計のこと考えてよ!」
〇「予算オーバーすると私、将来が不安になっちゃうんだよね」
×「あなたは危機感がなさすぎる!」
〇「私はもう少し貯金を増やせると安心するんだけど、どうかな?」
このように、相手に非がある伝えかたではなく、あくまで自分の気持ち主体で伝えることで相手は「攻撃された」と感じることなく、スムーズに話合いが進むでしょう。
タイミングを上手に図る
お金の話をするタイミングというのも、実はとても大切です。
疲れて帰ってきた直後や子どもがぐずっているときにお金の話をしても、お互いイライラしてしまい、話は進展しません。
できるだけ子どもが寝た後や、気分がリラックスしている時間を狙って話すのが良いでしょう。
「一日お疲れさまでした」
「今日もありがとう」
というような労いの言葉から始めると、話し合いの雰囲気も和やかになりますよ。
解決策を一緒に考える
どのように解決すればいいのか?自分ひとりだけで考えても良い案はなかなか浮かびにくいものです。
ひとりでは生まれない良案も、二人で意見交換し考えてみることで、意外と浮かびやすくなるものです。
どうすれば改善できるだろうか?と一緒に考える、知恵を出し合うことで共通の意識も生まれ、スムーズにまとまっていくことが多いんですね。
たとえばですが最初の取っ掛かりとして、夫の趣味にまつわる物について話すときも、
「買うな」
ではなく、
「月にいくらまでなら趣味に使えそうか、一緒に考えてみない?」
という風に提案してみることです。
いきなり拒否されると感情が逆撫でされてしまいますが、一緒に考えようという提案の姿勢であれば受け止めやすくなるでしょう。
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2ステップでおこなうケンカ後の仲直り方法
夫婦といった近い関係性であるとつい気持ちを考えず言いたいことを言ってしまい、取返しがつかなくなってしまう、なんてことも。
そうならないよう、ここからはケンカ後の仲直りの方法を2ステップに分けてお話していきます。
Step1 – 素直に謝る勇気を持つ
どんなに言葉や態度に気をつけていても、フッとした瞬間に感情が動いてしまい、ケンカしてしまうこともあるでしょう。
そんなとき、まず心がける行動としては「素直に謝る」ということなんですね。
「さっきは言い方がきつくてごめんね」
お互い気が立ってケンカしているのであれば、正直この一言を言うのはとても勇気がいると思います。
ですが、将来のことを考えたとき、あえて先手必勝で「素直に謝る」ことができれば今後は自分のペースをつかみやすくなるでしょう。
また、謝るときは感謝の気持ちも一緒に伝えるようにしてみると、頑なになってしまっている心も解けやすくなりますので。
「いつも家族のために働いてくれてありがとう。でも私も将来が心配で、つい・・・」
など、このように伝えてみると、夫も「こちらこそごめん・・・」と言ってくれることは多いものです。
Step2 – 今後のルールを二人で決める
仲直りした後は、同じことを繰り返さないための約束を決めることが大切です。
たとえば、
「月に1万円以上の買い物をするときは事前に相談する」
「お金の話をするときは、子どもが寝てから」
「感情的にならず相手の意見に聞く耳を持つ」
など、こういったルールを作っておくことで同じ過ちはくり返しにくくなります。
完璧なルールを作ろうとおもうとしんどくなってしまうので、お互いが「これなら守れそう」と思えるような、肩の力を抜いた現実的なものにすることが大切です。
今後お金で揉めないための3つの予防策
夫婦関係において「お金」は揉めやすい要因のひとつですが、事前に予防策を講じておくことでギクシャクすることがなくなります。
ここでは、今後お金で揉めないためにできる3つの予防策についてお話していきますね。
月1回の家計共有タイムを作る
家計においての収支が見えていない、共有できていないとお金についての相談にも納得できず、つい感情的になってしまう可能性があります。
そこで、あえて月に1回のペースで収支状況を共有する時間を作るのも良い方法です。
夫に家計簿を見せながら、
「今月はこんな感じだったよ」
と報告し、将来の目標についても話し合うのが良いでしょう。
また、ときには「来年は家族旅行に行きたいね」など楽しい話題も交えると、ギスギスした空気になることを回避できます。
家計の収支について定期的に話すことで家計状況がわかるようになり、しっかりとした目線でお金の話をして行けるでしょう。
感謝の気持ちを伝え合う習慣作り
労いの言葉を言われ、嫌な気持ちになる人はいませんよね。
それが毎日顔を合わせる家族であっても、
「今日もお疲れさま」
「いつもありがとう」
といったような言葉は気持ちがホッとするもので、家庭の中が穏やかな空気になっていきます。
「言わなくてもわかる」など、たとえそのように感じていても、あえて言葉にして伝えることで思いやりの気持ちが育まれていきます。
また、たとえ小さな改善でも、
「今月は外食を控えてくれてありがとう」
「お弁当作ってくれてありがとう」
と褒め合うことで、節約するのも少し楽しくなるのではないでしょうか。
ひとりですべて抱え込まない
性格にもよりますが、お金について悩んだとき、ひとりで抱え込んでしまう人は意外と多いものです。
ひとりで抱え込み悩み続けても良い答えは出にくく、負のループに陥りやすくなってしまうんですね。
そんなときはなるべく早めに信頼できる友達に相談する、時にはファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。
ひとりで導き出せる完璧、完全な家計管理というのは存在しません。
「これでいいのかな・・・?」と不安になったときは、あえて第三者の意見を聞くことで心が軽くなることは多々ありますので。
おわりに
お金というのはどちらかというとセンシティブなことですので、家族とケンカしてしまうのは珍しいことではないと言えるでしょう。
最も大切なことは、してしまったそのケンカを次に活かしていくことです。
意見が違ってしまう、なんだか感情的になってしまうなど、苦しくなってしまいそうなときは今回のお話を読み返してみてください。
2度3度と読みかえしながら今回のお話を実践していくことで、お金についてのケンカの頻度は減っていくでしょう。
いきなりすべておこなうのではなく、取り入れやすいものから実践していくのが良いですね。
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