こんにちは。
家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。
毒親のもとで育てられると恋愛や結婚に対してあまり良いイメージを持てなかったり、後ろ向きに感じてしまうことがあるのではないでしょうか。
たとえばですが、
「私なんかが本当に幸せになれるのかな…」
「パートナーに嫌われるのが怖くて、本当の自分を出せない」
「いつも同じような恋愛パターンを繰り返してしまう」
など、これまでの経験と思考でグルグルしてしまうのも無理はありません。
ですが、いくら毒親育ちであってもそれを理由に諦める一切必要はありません。
自分の癖や傾向を理解し、適切にアプローチをするといったポイントを理解することで、健全で愛に満ちたパートナーシップを築くことは可能なんですね。
今回は、毒親育ちの方が恋愛・結婚で抱えがちな悩みから、健全なパートナーシップを築くための具体的なステップ、そして幸せな結婚生活を送るコツまでを詳しくお話していきましょう。
毒親育ちが恋愛・結婚で抱えがちな悩みとは
毒親のもとで育った方が恋愛や結婚で感じる悩みには、いくつかの共通したパターンがあります。
まず最も多いと言えるのが、
“自分は愛される価値がない”という根深い思い込みであり信念です。
幼い頃から無条件の愛を受け取る経験が少なかったため、「ありのままの自分では愛してもらえない」と感じてしまうんですね。
それゆえパートナーに嫌われることへの恐怖が人一倍強くなってしまい、
「本当の自分を知られたらきっと嫌われてしまう」
「相手の機嫌を損ねたらどうしよう・・・」
など、常に不安を抱えながら関係を続けることになってしまいます。
また、健全な関係性のお手本を見て育っていないため、普通の恋愛観や健康的な夫婦関係についての基準がわからない、というお悩みもよく聞かれます。
さらに、なにかしら相手を試すような行動をしてしまうこともあり、
「本当に私を愛してくれるなら、こんなことをしても許してくれるはず」
と、無意識に相手の愛情を確かめようとしてしまうんですね。
こうした悩みというのは、実は毒親育ちの人にとってはごく自然な反応と言えるものです。
まずは「こういうことで悩んでいるの、自分だけじゃないんだ」と知ることから始めていきましょう。
毒親育ちの恋愛パターンを理解しよう
毒親育ちの人の恋愛には、大きく分けて3つほど特徴的なパターンがあります。
これらを知り理解することで、自分の行動を客観視できるようになるでしょう。
まず1つ目は、支配的なパートナーを無意識に選んでしまう、というパターンです。
幼い頃の過酷でつらい環境が「普通」だと思っているため、コントロールされる関係に慣れてしまっているんですね。
ですので支配的なコントロールをする人に反応してしまい、「この人がいないと私はダメ」と依存的になる傾向にあります。
続いて2つ目は、自分を犠牲にして相手に尽くしすぎる、といったパターンです。
「相手のために尽くさないと、何かしていないと愛されない」
と感じ、自分のニーズを後回しにしてしまいます。
相手に尽くすからこそ愛されると信じているため、疲れ果てるまで頑張り続けてしまうことは少なくありません。
そして三つ目は、見捨てられ不安からくる束縛行動というものです。
「この人はいつか私を捨てるのではないか??」
という恐怖から、相手の行動を過度にチェックしたり自由を奪うような行動を取ってしまうんですね。
これらのパターンに気づいたとき、「また同じことをしてしまった」と自分を責めてしまいがち。しかし、それはまったく必要ありません。
このようなパターンのくり返しは、いわばあなたなりの生き抜く方法だったと言えるものです。
これから大切なことは、こういったパターンに気づいたとき「今度はどうすればいいか?」と、次の行動を考えていくことです。
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健全なパートナーシップを築くための具体的ステップ
ここまで陥りやすいパターンについてお話をしてきました。
ではいったい、健全なパートナーシップを築くため、これから具体的にどうすればよいのでしょうか。
まず最初に取り組みたいのは、“自分の価値観と境界線を明確にすること”です。
「私はどんなことを大切にしているのか?」
「どういった人と一緒に生きていきたいのか?」
「どこまでがOKで、どこからが嫌なのか?」
など、しっかりと自分の内面と向き合い、自分を知ることから始めていきましょう。
明確にすることについては、紙に書き出してみるのがおすすめです。
「私は優しくされるとすごく嬉しい」
「大声で怒鳴られるのは怖くて嫌だ」
など、どんな小さなことでも構いませんので、自分の気持ちを紙に表していく練習をしていくのが良いですね。
次に重要となるのが、パートナーとの健全なコミュニケーション術を考えていくことです。
相手との会話でおすすめの方法が、自分の感情を相手に伝えてみること。
たとえば、
「あなたが○○するから嫌」という伝えかたではなく、
「私は○○されると悲しく感じる」というように、胸に抱いた感情を伝えてみること。
抱いた感情をメインに相手に伝えることで、相手の受け取りかたは大きく変わるものです。
また、相手が察してくれると期待するよりも、自分の言葉でしっかり伝えることも、とても重要です。
ほとんどの男性は察することが非常に苦手であり、間違えて察してしまうことも多々あるものです。
「言わなければ伝わらない」ということを前提に、大切なことほどきちんと言葉にして伝えるようにしましょう。
毒親育ちでも幸せな結婚生活を送るコツ
恋愛の世界ではなくさらに踏み込んだ世界、結婚生活についてはさらに具体的なコツがあるんですね。
夫婦関係において、後にも先にも大切となるのがお互いの「価値観」です。まずは丁寧な価値観のすり合わせが必要となります。
「私の家庭では実はこうだった」
「僕の家ではこんな感じだったんだ」
など、お互いの情報交換をしながら良いところを切り抜き、それを集めて二人なりの家庭を作っていくのが良いでしょう。
子育てについては“毒親の連鎖を断ち切りたい”と強く思う人も多いでしょう。
子育てについて完璧を目指す必要はありません。子育てについての自分なりの考え、温かな思いがあれば、もうそれだけで十分なスタートラインに立っています。
パートナーに自分の生い立ちを知ってもらう、理解してもらうことも大切ですね。
言いにくいこと、思い返すと苦しくなってしまうことなどすべてを話す必要はありませんが、経験してきたことで不安になることなど伝えておくと、パートナーも理解しやすくなります。
そして何より、お互いを理解したうえで相手を思いやる、温かな夫婦関係を築いていくことが大切です。
この人といると安心できる、ありのままの自分でいられる、など、そんな関係性を築いていくことが過去の傷を癒していくことに繋がっていきます。
必要に応じて専門家のカウンセリング、サポートを活用することも良いでしょう。
プロの力も借りながら進んでいくことで、より丁寧により確実に幸せへの道のりを歩むことができるでしょう。
おわりに
今回は、毒親育ちの方の恋愛・結婚について、心理学的な視点からお話しさせていただきましたが、いかがでしたか?
本文でもお伝えしましたが、毒親のもとで育った経験があったとしても、健全で愛に満ちたパートナーシップを築くことは十分可能です。
大切なことは、自分の傾向を理解して適切な方法でアプローチしていくことなんですね。
人は誰でも自分なりに幸せになる権利があります。
「毒親育ち」という過去の経験は、決して悪いことだけではありません。
そういった経験があるからこそ、誰よりも相手を思いやる気持ちや温かい家庭作りの力強さが表れるのではないでしょうか。
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