あなたの心を縛る“危ない親”の4つのタイプ

 

こんにちは。

家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。

 

「親との関係がしんどい」

「本音を話すと怒られそうで怖い」

 

親との関係において、そんなふうに感じることはありませんか?

 

ですが、それを人に話すと「親なんだから感謝しなきゃ」と返されてしまって、自分が間違っているのかな・・・と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

 

実は、表面上は“親として当たり前”に見える言動の中に、子どもの心を知らず知らず傷つけてしまうものがあります。

 

今回は、カウンセリング現場でもよく見られる「危ない親の4つのタイプ」についてお話ししていこうと思います。

 

もしかしたら、あなたの親にも当てはまるところがあるかもしれません。

 

危ない親の4タイプとは?

 

親の問題行動には、大きく分けて次の4タイプがあります。

 

それぞれの特徴と、どのような影響が子どもに出やすいのか?細かく見ていきましょう。

 

その1 過保護型

 

このタイプは一見すると愛情深い親に見えることが多いものです。

 

「あなたのために」という言動が多く、意識的に子どもの行動や選択をすべて管理しようとするのが特徴です。

 

たとえば、

 

「そんなの無理よ、あなたにはできないから」

「私が全部やってあげるから心配しないで」

「あなたは私に任せておけばいいの」

 

など、本人の意思を尊重せずに“先回りしてなんでもやってしまう”パターンが多く見受けられます。

 

結果として、子どもは自分で考えたり決めたりする力が育たず、大人になっても自信を持てなくなってしまうことがあるんですね。

 

その2 高圧型

 

怒鳴る、命令する、人格を否定するような言動が多く「支配」によって子どもをコントロールしようとするタイプです。

 

「なんでこんなこともできないの?」

「親に口ごたえするなんて、生意気だ!」

 

こういった言動を日常的に浴びて育った子どもは、常に緊張状態で過ごすようになってしまいます。

 

自己肯定感が育たずに「どうせ私なんて・・・」という思考がクセになってしまうことがあるんですね。

 

その3 甘やかし型

 

このタイプは一見“優しい親”に見える、はたから見たらそう思えるかもしれません。

 

ですが、子どもの言うことを何でも受け入れてしまい、親と子どもの境界線が曖昧になってしまうことで、子どもの自立を妨げる結果になってしまいます。

 

「あなたの好きにしなさい」

「あなたが困ったら、いつでも私が何とかするから」

「嫌なことがあったらすぐに言いなさい」

 

という言葉が続くと、子どもは“依存”の関係から抜け出せなくなってしまい、自分の意志で決断できない大人になる可能性が高まってしまいます。

 

その4 無関心型

 

寂しい気持ちを持ちやすく、もっとも孤独を感じやすいのがこのタイプです。

 

親は表面的には育児をしていても、心がまったく子どもに向いていない・・・というケースですね。

 

子どもが親に話しかけてもスマホを見てばかり、子どもの感情に反応しない、何に興味があるのかさえ知らない・・・。

 

そんな状態が続いていくと、

 

「私は愛されてない」

「私はいてもいなくても同じなんだ」

 

という思いを子どもは強く抱くようになります。

 

どうしてこのような接しかたになってしまうのか?

 

多くの親は、わざと子どもを苦しめようとしているわけではありません。

 

虐待を除き、むしろ「自分なりに一生懸命やってきた」と感じている方がほとんどですね。

 

それでも子どもにとっては“苦しい”“傷ついた”という事実が残ってしまいます。 そして、そこに大きなズレがあるんですね。

 

実は、こうした「危ない親」というのは自分自身も親から似たような育てられかたをしているケースが多いものです。

 

つまりは世代を超えて「負の連鎖」が続いてしまっている状態なんですね。

 

だからこそ、そういった親を責めるのではなく「私はどう感じたのか?」に目を向けることが、自分の心を守る第一歩になります。

 

心を守るために大切な3つのステップとは

 

①「なにかおかしいかも」と感じた自分を否定しない

 

親に対して違和感を覚えたとき、

 

「私の考えすぎかな・・・」

 

と自分の気持ちを押し殺してしまう人は少なくありません。

 

ですが、あなたが感じたその違和感こそが“心のSOS”となり得るものなんですね。

 

「変だな」

「苦しいな」

 

と思った感覚は大切にして、それを感じた自分を否定しなくても大丈夫です。

 

②「私は私」と言える“自分軸”を持つ

 

親の言うことに振り回されるばかりでなく「私はこうしたい」と思える自分軸を育てていくことが大切です。

 

たとえばですが、

 

・自分で選んだ服を着てみる

・何を食べたいか?自分で決めてみる

・心にしまわずにあえて言葉にする

 

こういった小さな選択を大切にしていくことで気持ちは解放され、心が少しずつ回復していくでしょう。

 

③ 距離を取るのは“冷たい”ことではない

 

「親と距離を置きたい」と思っていても、「そんなのは親不孝だ」と罪悪感を抱いてしまう人はとても多いものです。

 

ですが、親と無理に一緒にいることで心が削られていくのであれば、距離を取ることはむしろ“自分を守る勇気ある選択”となるんですね。

 

いきなり距離をとるのは抵抗がある場合、まずは心理的な距離からすすめていきましょう。

 

「毎日LINEしなくてもいい」

「会ってもすぐ帰る」

「いちいち良い返事をしなくてもいい」

 

など、自分の出来る範囲で少しずつペースをつかみ、それを大切にしてみてください。

 

おわりに

 

親子の関係というのは、誰にとっても大きなテーマとなり得るものです。

 

「毒親」という言葉に抵抗がある人もいるかと思いますが、大切なのは呼びかたではなくあなたがどう感じているか?なんですね。

 

今回ご紹介した4つのタイプですが、どれかひとつだけに当てはまるのか?というとそうではありません。

 

4つのタイプのうち、複数の要素が重なっていることもあるんですね。

 

まずは「つらかったんだな」「私は本当はこうしてほしかったんだ」という気持ちに気づいてあげることが大切です。

 

傷ついた心の回復、新しい自分の人生はそこからはじまっていきますので。

 

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