こんにちは。
家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。
「親の期待に応えなければならない」
そんな思いに苦しんでいませんか?
毒親のもとで育った人は親の価値観を優先するあまり、自分の気持ちを押し殺してしまうのをよく見かけます。
「親を優先しないといけない」「親を悲しませてはいけない」という罪悪感、いわば呪いのようなものにとらわれてしまっているんですね。
ですが、あなたの人生はあなたのものであり、親のためではなく自分のために生きることは決して悪いことではありません。
今回は、毒親の影響から抜け出して「自分の人生を生きる」ためにできること、必要なことをお話していきますね。
毒親に育てられるとなぜ「自分の人生を生きる」のが難しいのか?
毒親に育てられた人が「自分の人生を生きる」と決意するのは簡単なことではなく、それは先ほどお話した罪悪感が先走ってしまうためです。
ではなぜ?罪悪感が生まれてしまうのでしょうか。
ここではその理由についてお話していきましょう。
1、幼少期から価値観を刷り込まれてきた
「親の言うことは絶対」「親の望む人生を歩むべき」
こうした考えが根深くあると、自分の気持ちよりも親の期待を優先してしまいがちです。
これは親が考えている絶対的な価値観を子どもに刷り込んでいる典型的な例と言えますね。
2、心に間違った罪悪感が根付いてしまう
「親を悲しませたくない」「親に申し訳ない」
こういった親に対しての罪悪感、悪いという気持ちから親に逆らうことができず、親の言動や価値観に飲み込まれてしまいます。
ですが、このような罪悪感というのはあくまで間違えた罪悪感であり、不要な罪悪感とも言えるものです。
この罪悪感そのものが毒親からの呪いと言えるかもしれません。
3、自己否定感が強く自信を持つことができない
「自分には価値がない」「何をやってもダメ」
長年の親の否定的な言動や態度によって自分の価値がわからない、自分はダメな人間ではないか?など自信を持てなくなってしまうこともあります。
特に物心がついたかつかないかの幼少期は親の一挙手一投足が子どもにダイレクトに伝わり、それが心の奥深くに刻まれることは多々あるんですね。
親の影響というのは子どもにとって脅威的なものです。特に毒親の言動というのはとても強く刻まれてしまうので、大人になってからも苦しんでしまいます。
では、こうした影響から抜け出して、自分の人生を生きるためにはどうすればいいのでしょうか?
「親の人生」ではなく「自分の人生」を選び生きていくには
1、まずは「自分が何を望んでいるのか」を知ること
親の期待を満たすことばかりを考えてきた人は、
「自分が本当に望んでいることは何か?」
を考えたことがない、もしくは考えないようにしてきたかもしれません。
自分の選択で生きるため、まずは小さなことからでいいので自分の気持ちを大切にする練習をしてみましょう。
私はどんなことが好き?
私はどんな時間が楽しい?
私は何をしているときにワクワクする?
自分主観で思いついたこと、頭に浮かんだことをノートや紙に書き出してみるのがおすすめです。
書き出すという行為は脳の中をアウトプットし、それを視覚化し腑に落とすのに向いています。
書き出して視覚化し、自分の気持ちを明確にしていくのが良いでしょう。
2、不要な罪悪感をうまく手放す
毒親に育てられ、毒親の価値観を刷り込まれた人は、
「親を優先しないと親不孝になるのでは・・・・」
と思ってしまう、感じてしまうかもしれません。
ですが、自分を犠牲にして親に尽くすこと自体、親孝行ではないと言えるでしょう。
「親のために生きる」のではなく「自分を大切にしながら親と関わる」という考えかた、スタンスが理想的であり重要なんですね。
不要な罪悪感を手放すため、次のように考えてみましょう。
・親を優先しなくても見捨てたわけではないし、愛情が消えることはない
・自分の幸せを考えることはわがままではなく、自分の人生を生きるうえで重要なこと
・親にも「親自身の人生」があり、その人生の責任は親自体のもの
親を気遣う気持ち、尊重する考えは大切ですが、まずは自分の人生を大切にしなければたとえ親といえど真に尊重することはできません。
3、自分自身で決断しまずは小さな一歩を踏み出す
毒親に育てられると自分で決めること、考えて行動することが怖くなりがちです。
「本当にこれでいいのだろうか・・・・?」
と不安になってしまい、ついつい親に意見や考えを求めてしまうことも。
しかし、「決断力」というものは少しずつ鍛えることができ、それには大なり小なりの練習が必要です。
・まずは小さなことを自分で決めてみる(今日の服装、ランチのメニューなど)
・他人の意見よりも自分の気持ちを優先してみる
・たとえ失敗したとしても、決して自分を責めない
上記のように自分で決めてみたり自分の気持ちを優先するといった経験を積み重ねることで、自信が少しずつ身についていきますので。
もし親と距離を置きたいと感じたら
親と適度、適切な距離を取ることは決して悪いことではなく、ある程度大人になったら当然のことと言えるでしょう。
適度であり適切な距離を取る方法には、たとえば次のようなものがあります。
・電話の連絡や直接会う頻度を減らす
・親からの頼みごとなどをうまく回避する
・必要以上にプライベートな話をしないようにする
もちろん完全に縁を切るわけではなく、その必要もありません。
「自分が無理なく親と関われる距離感」を見つけること、探し出すことが大切なんですね。
親の呪いから抜け出し自分の人生を生きるには
毒親の影響から抜け出し、自分らしく生きるためには次のようなことを意識すると良いでしょう。
・心地よい人間関係を探し、それを築いていく(信頼できる友人、カウンセラーなど)
・親以外の価値観に触れてみる(本を読む、新しいことに挑戦する)
・何かの環境を変えてみる(一人暮らしをする、仕事を変えるなど)
すぐにすべてを変えるのは難しいかもしれません。
ですが、少しずつでも「自分の人生」を歩むための準備を始めていくことがとても大切です。
終わりに
毒親の影響というのは簡単に消えるものではありません。
ですが、「自分の人生を生きよう」と意識し始めることが大切であり、その決意からすべてが始まります。
親の期待に応えるのではなく自分の幸せを優先することは、決して悪いことではなく罪悪感を感じる必要はありません。
むしろ、それが本当の意味での親離れなのかもしれません。
最初は不安や罪悪感を感じることもあるでしょう。ですが、少しずつでもいいので「自分の人生」を歩み始めることが大切です。
あなたがあなたらしく、まずは幸せに生きることの決意から始めてみましょう。
コメントを残す