子どもなのに子どもでいてはいけない!?早く大人になれというメッセージとは

 

こんにちは。

家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。

 

子どもというのは小さければ小さいほど無邪気であり素直、健気な存在ですよね。

 

子どものちょっとした言動から親として気持ちが温かくなったりほっこりしたりと、癒しを与えてくれもします。

 

ですが、時として小さな子どもでありながら行動がやけに大人びていたり、言動や発言が大人びていたりと、小さな子どもには似つかわしくない場面に出会うこともあります。

 

小さな子どもなのですが、時と場合によっては親から、

 

「いつまでも小さな子どもでいてはいけませんよ」

 

と非言語的(言葉ではない態度など)、言語的(言葉など)なメッセージを受け取る場合があり、それにより大人のような態度や言動をとったりするんですね。

 

子どもであるのに子どもでいてはいけない、というのは何だか不思議な話ですよね。

 

これはいったい、親から子どもに対してどのような意味が込められているのでしょうか。

 

「子どもでいてはいけない」というメッセージの意味とは?

 

教育やしつけ、家柄、親の価値観などいろいろな観点から、親は時として、

 

いつまでも子どもでいてはならない

 

という非言語的、言語的なメッセージを与えます。

 

歴史のある家柄であったり、教育やしつけの一環として、または早く大人のような振る舞いをしてほしい、という親の欲求からこのような現象は起こります。

 

「いつまでも子どもでいてはならない」というメッセージを親が子どもに与えるとき、その多くは早く大人になってくれたほうが都合が良い、という親の観点であり押しつけです。

 

親が子どもに早く大人として振る舞ってほしいと願うメリットとして、

 

・周囲から「良くできたお子さんね」という賞賛を浴びたい

・早く大人びてくれたほうがあれこれ都合良く命令できる

・ある程度家のことを任せることができる

・弟や妹などの面倒を見させることができる

・ちょっとした用事など言い渡すことができる

 

など、子どもをいいように使いたいという親の欲求が隠れています。

 

親からしたらとても都合が良いことなのですが、幼児期にこのメッセージを受け取った子どもにはどのような弊害が待っているのでしょうか。

 

大人びた子どもになることの弊害とは?

 

親から子どもへの「いつまでも子どもでいてはならない」というメッセージは小さな子どもの心に刻まれ、いつしかそれが弊害となってのしかかってくることがあります。

 

いったいどのような弊害が待っているのか?ここからは待ち受けるいくつかの弊害についてお話していきましょう。

 

周囲の目を気にするようになる

 

親からのメッセージにより大人びて育った子どもはいつしか周囲の目を気にするようになり、周囲の期待に応えようとするクセが生まれます。

 

「この人が何を望んでいるのか?」推察し、期待に応えるべく行動しますので、周囲から見れば気が利く人になりますが、それによるストレスは本人も気がつかないくらいいつの間にか大きくなってしまいます。

 

また、周囲を優先するため自分の本音が言えない、わからなくなることも多く、周囲に流されやすい、自分軸がない大人になる可能性があるんですね。

 

自分軸を確立できない

 

「自分軸」というのは、

 

・何かしらの事に対して自分の考えや思い、気持ちを表すことができる

・自分を優先し周りに流されない

・自分は自分、他人は他人、という境界線も持っている

 

など、自分が自分であるため、自分という存在を確立できている生きかたのことです。

 

この「自分軸」が確立されないまま大人になると、他者への依存が優先されるようになってしまうんですね。

 

他者への依存が進んでいくと自分で物事を決めることができない、何かしら決定権を他者に委ねる、他者の考えが自分の考えであると勘違いするなど、大人として良い結果を及ぼしません。

 

自分の気持ちや本音がわからなくなる

 

大人びた子どもとして育ち大人になったとき、気がついたら自分の気持ちや本音がわからなくなっていることがあります。

 

自分を中心に捉えどうしたら物事がうまく進むか?どうしたら自分は楽にこなせるのか?という自分中心の考えがおぼつかず、考えても答えが出ないことから最終的には周囲に流され、結果ストレスだけが溜まる、ということは良くあるんですね。

 

自分の気持ちや本音を理解していないと周囲からは都合の良い人間と解釈され、様々な役割が増えたり色々と押し付けられることも増えていきます。

 

ストレスは溜まる一方でどんどん追い詰められていくので、生きていること自体苦痛になる可能性もあります。

 

「いつまでも子どもでいてはならない」という呪いを解くにはどうすればいいのか?

 

親には子どもを苦しめている自覚がなくても、子どもは小さければ小さいほど素直で無垢ですので親の言動を強く吸収してしまいます。

 

その結果として大人になったとき、思わぬ弊害が表れてしまい、生きづらさを感じることがあるんですね。

 

ではいったい、小さな子どもの頃に親から受けた「いつまでも小さな子どもでいてはならない」とい呪縛はどう解消したらいいのでしょうか?

 

それにはまず、自分の考えや本音を理解することから始めてみましょう。

 

ノートや紙、ボールペンや鉛筆など筆記用具を用意して、自分の頭の中にある本音に感じることや考えと思うこと、どのようなことが頭の中にあるのか?1ターン5分くらい時間をとって書き出してみましょう。

 

コツとしては考え過ぎてしまうと書き出せなくなるので、一見関係が無いように感じることでも書き出していきましょう。

 

もう一つのコツとしては書いているときは書くのを止めないことです。書き出せることが無い場合は落書きでもいいのでひたすら書き出すことを優先します。

 

そして5分が経過したら書くのを止め少し休憩し、改めて5分設定し書き出していきます。だいたいこれを4~5セットくり返しましょう。

 

4~5セット終わったら少し休憩し、書き出した紙を眺めます。そこには思わぬことが書いてあったり一見意味がわからないことが書いてあるかもしれません。

 

このように自分の頭の中を書き出していく、アウトプットすることで視覚化され自分への理解が進み頭の中が整理され、自分に気がついていきます。

 

できればしばらくは毎日時間を取り書きだしてみる、アウトプットを習慣にすることで自己理解が進んでいきます。

 

自己理解が進み頭の中が整理されると不思議なことに、これまで当たり前と思っていた他者依存や他者優先といったことが嫌になり、初めて自分を生きることができるようになります。

 

何度も何度も書き出していき自己理解を進めることで、生きること自体が楽になっていくでしょう。

 

終わりに

 

自分の人生、生きることは自分主体であって、誰かのために生きているわけではありません。

 

自己理解を進め、本音を把握し、自分軸を確立することができたとき、きっと見える景色そのものが変わるかもしれません。

 

諦めず、穏やかに生きるため、ぜひ自己理解を進めてみることをおすすめします。

 

 

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