こんにちは。
家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。
親の介護が始まると家族の関係がギクシャクしてしまうことがありますよね。
「私ばかり負担が多い・・・」
「兄弟がまったく協力してくれない・・・」
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
介護は長期戦になることが多く、負担が一部の人に偏ってしまうと家族間の対立が生まれやすくなってしまいます。
今回は、介護の負担を減らして家族の対立を防ぐためにどうすればいいか?をお伝えしていきますね。
介護をめぐる家族の対立の原因とは
介護について家族間での対立が生まれる背景にはいくつかの共通する原因があります。
1、介護の負担が偏ってしまう
たとえばですが、
「長男(長女)だから面倒を見るのは当然」
「他の兄弟より近くに住んでいるんだから」
といった理由で特定の家族に介護の負担が集中してしまうことは良くある現象です。
ですが一方で、遠方に住んでいる家族が「手伝いたくても手伝えない」と感じているケースもあるようです。
介護というのはどうしても精神的、身体的な負荷がかかってしまうものです。
負担が偏ってしまうのを避けることは大切であり、うまく協調性を持ちながら連携していくことがカギとなりそうです。
2、価値観や考えかたの違いがある
いくら親兄弟と言え、価値観や考えかたはそれぞれであり、そこには違いがあるものです。
介護についての価値観や考えかたの違いで多いのは、
・自宅で介護するのがいいのか、それとも施設に入れるべきか?
・どこまで介護にお金をかけるべきか?
というものです。
こうした考えかたの違いが家族間の対立を生む原因となってしまうんですね。
3、金銭的な問題に直面する
介護には想像以上にお金がかかるものです。
「誰がどれだけ負担するのか」
「親の貯金は誰が管理するのか」
「持ち家や土地の管理は?」
など、金銭的なトラブルが家族関係を悪化させることも少なくありません。
このあたりは常日頃から気に掛ける必要があり、家族間での意思疎通が大切となりますね。
4、過去のしこりや感情的な問題
「昔から私ばかり親に頼られていた」
「子どもの頃から兄弟間で扱いに差があった」
「嫌なことばかリ押し付けられた」
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だからといつも我慢させられていた」
など、こうした過去の感情が介護をきっかけに表面化してしまい、対立を深めることもあります。
過去のしこりや感情的な問題は根深くなりやすいので、早期解決、早期解消がとても大切となりますね。
介護負担を減らして対立を防ぐ方法とは?
ここからはどのようにすれば介護の負担が減るのか?そして対立にならずうまく協力していけるのか?提案をあげていきますね。
1、介護の分担を明確にする
家族で感情的にならないようしっかりと話し合い、それぞれの役割を決めることが大切です。
「日々の介護はお姉さん」
「金銭的なサポートはお兄さんさん」
「定期的な見守りは弟」
というように、できるだけ公平に負担を分けることがとても大切です。
遠方に住んでいるからといって協力の姿勢を持たないのは家族間の亀裂を生んでしまいます。
まずはどのようなことができるのか?金銭面の支援や手続きの代行など、できることはあるはずです。
まずはどれを担当することができるのか?探すようにしましょう。
2、早め早めに家族会議を開き意思の疎通をはかる
介護が本格的に始まってしまう前に、家族でしっかり話し合う時間を持つことがとても大切です。
・親の住居の希望(自宅or施設など)
・金銭的な分担はどうするか?
・それぞれの役割は?
などをノートなどに書き出して整理し確認しておくと、後々のトラブルを防ぐことができるでしょう。
3、外部のサービスを積極的に活用する
介護を家族だけで抱え込むのはとても大変であり、基本は素人ですので突然のトラブルに対処できない可能性もあります。
デイサービスや訪問介護など使える制度やサービスを調べ相談し、積極的に活用しましょう。
自治体の介護相談窓口や、ケアマネジャーに相談するのもおすすめですよ。
4、金銭管理は透明性を持っておこなう
「親のお金を誰が管理するか」については、家族全員が納得する形にすることがとても重要です。
可能であれば、専門家(ファイナンシャルプランナーや弁護士など)に相談するとトラブルを防ぎやすくなります。
お金にまつわりことはとてもセンシティブなことであり感情が動きやすくなりますので、家族間での話し合いだけでは難しい問題と言えるかもしれません。
無料での相談窓口も探せばありますので、まずは気軽に相談し、慣れておくと良いかもしれません。
5、もしそれでも対立が起こってしまったら
先ほどもお話しましたが、いくら親兄弟といえども価値観や考えかたは違うものです。
もし万が一対立が起こってしまったら、
・感情的にならずに冷静に話し合う場を設ける
・必要なら第三者(地域包括支援センター、ケアマネジャー、専門家など)を交えて相談する、話し合う
・「家族全員で協力し合う」ことを常に意識する
家族だけでの解決が望ましいですが、家族間というのはどうしても特別な感情が働きやすいものです。
できるだけ外部にある専門家のサポートを活用することが大切です。
終わりに
親の介護はどうしても家族にとって大きな負担となるものです。
ですが「家族だからこそ協力できる方法を見つけること」がとても重要なんですね。
今回お話したことで、まずはできることから取り入れてみると良いでしょう。
誰かに負担をかけてしまうのではなく、家族みんなで負担を分かち合い支え合う意識を持つことが対立を防ぐ第一歩になりますので。
コメントを残す