こんにちは。
家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。
人間が感じる感情のひとつに「不安」があります。
不安というのは近い将来に対しての「怯え」とも言える感情であり、何かが起こりそうな気配がしていると、この「不安」という感情は強まる傾向にあるんですね。
もしかしたら、いま現在、
「些細なことで過剰に心配してしまう」
「いつも頭の中で不安がグルグル回っている」
「不安を感じやすく生活に疲れてしまう」
そんな状態に陥ってはいませんか?
もし、上記のような状態がほぼ常にある状態だとしたら、それは
“全般性不安障害(GAD)”
と呼ばれる心の不調かもしれません。
とくに毒親育ちの人は、この“全般性不安障害”を抱えやすい、陥りやすい傾向にあることが指摘されているんですね。
毒親のコミュニケーションは一種独特であり、その多くは自分の子どもを緊張状態にさらします。
いつスイッチが入りなにをされるか?どんなことが起こるか?緊張をはらんでいるわけですから、どうしても不安が根付いてしまうと言えるでしょう。
今回のお話では、
・全般性不安障害の特徴について
・毒親育ちが不安を抱えやすい理由
・日常でできる不安の和らげかた
・専門家や支援を頼る選択肢
上記について、できるだけ詳しくお話していきますので。
自分が日頃抱えている不安、その不安の正体を知り整理するため、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
目次
全般性不安障害とは?その特徴と症状について
全般性不安障害(Generalized Anxiety Disorder:GAD)というのはひとつの心の病に分類されますが、それは、
“過度な不安や心配が長期間続き、日常生活に支障をきたす状態である”
と定義されています。
一般的な「不安」は一時的なものですが、全般性不安障害はそうではありません。
対象がはっきりしない漠然とした不安が長く続いてしまい、本人の意思では止められないのが特徴と言えるものなんですね。
具体的な症状として、良くあるものは、
・「もしも・・・だったら・・・」など最悪のシナリオを常に想像してしまう
・不安で眠れない、ものごとに集中できない
・動悸、胃痛、肩こり、疲労感など身体症状が強く出てしまう
・不安を打ち消すために確認行動や考え込みが増える
となっています。
上記の症状ですが、本人は「気にしすぎ」と自覚していても、不安は止まらず、生活全体に影響を及ぼしてしまうんですね。
毒親育ちが全般性不安障害になりやすい理由
ではなぜ?毒親育ちであった人が不安障害を抱えやすいのでしょうか。
その背景には幼少期の家庭環境が深く関わっているんですね。
ここからは、その背景についてお話をしていきましょう。
感情を抑え込んでしまう習慣
毒親のもとで育った子どもは、親の顔色を伺い、
「怒られないように」
「嫌われないように」
と感情を抑え込みながら生きてたことがほとんどです。
泣きたい時に泣けない、怒りたい時に怒れない・・・・その積み重ねが、大人になっても心の緊張として残ってしまうんですね。
他人軸で生きるクセ
親に認められたい、否定されないように、というように育った結果、自分の気持ちよりも他人の評価を優先するようになります。
そのため「嫌われたらどうしよう」「間違えたら大変」と常に不安がつきまといます。
このような他人軸のクセが生きづらさを生じさせ、大きなストレス負荷がかかってしまいます。
安心できる居場所の欠如
本来、家庭というのは安心できる場所であるはずですよね。
ですが、毒親の家庭では安心よりも緊張や恐怖がベースになっており、大人になってからも心が落ち着く感覚を得にくくなります。
毒親育ちの環境というのは“不安をため込みやすい心の土台”をつくってしまうんですね。
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不安を和らげるためにできる日常の工夫とは
様々な感情のなかでも、とくに「不安」というのはすぐに消せるものではなく、自分にあった方法を実践しながら少しずつ和らげていくことが大切です。
幼少期の頃、毒親の影響でこびりついた不安をうまく和らげていけるよう、ここからはいくつかの方法をお話していきましょう。
ジャーナリング(書く瞑想)を活用する
このブログでは何度かお話していますが、不安を和らげるのにもジャーナリング(書く瞑想)はとても有効です。
どんなこと、何に対して不安が湧き上がってくるのか?その不安は自分にどんな影響を与えているのか?
思いつくままで構いませんので、紙やノートを使い、バーっと書きなぐっていきましょう。
感じていること、頭のなかでモヤモヤしていることを書き出すことで思考が整理され、視界がクリアになっていきます。
簡単な呼吸法をおこなう
「呼吸法」というのもあらゆるネガティブな感情に対して効果的であり、不安にももちろん有効です。
不安に飲み込まれると自然と呼吸は浅くなりがちであり、背中は丸まりやすく感情をうまく発散できません。
まずは姿勢を真っすぐにして口から息を思い切り吐き出し、今度はできれば鼻から息を6秒ほどで吸い込み、8秒ほどかけて口から吐き出しましょう。これを5回~10回ほどくり返します。
小さく自分軸に慣れていく
自分の考えや感覚で生きる、いわゆる「自分軸」で生きるということは、毒親からの支配を断ち切る方法であり、なおかつ新しい自分に生まれ変わる手段とも言えます。
これまで他人の考えや感覚を優先してきた人は、いきなり自分軸といってもなかなかピンとこないものですよね。
しっかりとした自分軸を定着させるコツは、小さな自分軸から始めていくことです。
たとえば、いつもの買い物を夫や子どもに頼んでみる、簡単な家事を家族に任せる、週に一日だけ自分だけの日をつくる、など。
そういった小さな自分軸が自分を大切にする感覚を育て、不安の軽減につながっていきます。
ひとりで無理せず心の専門家や支援に頼る
全般性不安障害など、不安に対して自分ひとりで頑張る必要はありません。
自分でできることは自分でやってみて、大きな壁となりそうなものはカウンセラーといった心の専門家、その他の支援を頼ることも大切です。
心の専門家のカウンセリング
安全な場所、守られた空間で気持ちを話すだけでも心は軽くなり、視界が広がります。
とくに不安というのは誰かに吐き出すこと、吐露することで心がほぐれていき、前向きな気持ちになれるものです。
安心できるプロの心理カウンセラーに頼るというのは最適な選択のひとつと言えますね。
自助グループやオンラインコミュニティ
全般性不安障害など、同じような経験を持つ人とつながることで「自分だけじゃない」と実感することができます。
同じ悩みの人からの共感、様々な情報交換は不安に押しつぶされそうな心の支えになるでしょう。
仲間意識が生まれることで安心感は広がり、生涯の友人に出会うことも少なくありません。
心の専門家のカウンセリング、自助グループなど、こういった支援を受けることは弱さではなく、自分を守るための強さです。
おわりに
毒親育ちであったこと、それ自体はあなたが望んだことではありませんよね。
ですが、育った環境が長く心に影響を与え、不安を抱えやすくしているのは事実です。
全般性不安障害は、心が弱い、もろい性格の人がなるものでは一切ありません。幼少期の頃からの体験が心の仕組みとして機能してしまった結果です。
不安の解消、解決はすぐに結果が出るものではありませんが、行動しないと結果は何も変わりません。
まずはいま自分にできること、そこから実践していきましょう。
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