こんにちは。
家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。
自分が小さな頃に受けた親の言葉、それは大人になったいまでも人生に影響を与えることは多いものです。
たとえ親が深く考えずに発した痛みを含む言葉でも、子どもの頃は真正面からそれを受け取ってしまい、知らずに傷ついてしまうことがあります。
その言葉を発したのが毒親であればなおさらで、その言葉のトゲは心の奥深くに刺さり、生きる道を左右することもあるほどなんですね。
心の奥深くに刺さった言葉トゲ、それは大人になってからふとした瞬間に現れやすいものです。
たとえば仕事でうまくいかなかったときやパートナーに指摘されたとき、友人など親しい間柄でのちょっとした痛みのある言葉、など。
そのようなとき、子どもの頃に受けた親の言葉が蘇り、胸を締め付けられる思いをしてしまいます。
子どもの頃に受けた親からの言葉は、私たちの軸やセルフイメージをつくる“最初の声”とも言えるもの。
その声が否定的であればあるほど、自分のなかに軸は歪んでしまい、良いセルフイメージも浮かびません。
前置きが長くなってしまいましたが、今回は、
・子どもの頃親から受けた言葉はなぜ離れないのか?
・胸に刻まれた痛みのある言葉を手放すステップ
・どうしても言葉が蘇ってしまうときに試してみるべきセルフケア
という内容でお話をしていきますね。
目次
親の言葉がなぜ頭から離れないのか?その心理状態とは
私たちの心というのは、幼いころは何も吸収していないまっさらなスポンジのようなものです。
そして、まっさらゆえに親から浴びた言葉をさも“それが真実であるかのように”純粋に受け取ってしまいます。
子どもというのは純粋であり可能性の塊ですから、時間はかかるかもしれませんが、多くのことは大概できるようになります。
しかし、それがたとえば、
「あなたはどうせ何もできない」
「そんなのやるだけ無駄よ」
「どうせ最後までやらないんだから、最初からやるな」
というような否定的な毒親の言葉が続くと、自信を喪失し可能性は段々とそぎ落とされ、本当はできるのに「私にはできない」と思い込んでしまうんですね。
これを心理学的に説明すると、
「内在化」
という現象が心のなかに起こっています。
つまりは“親の声があなたの中の「内なる声」として存在し続けてしまう”といった現象です。
痛みのある言葉を吐かれたり怒鳴られる、否定的な言葉を言われ続けてしまうと、それは危険な記憶として脳に記憶されます。
そして、似たような場面に出くわしてしまうと自動的にその記憶がフラッシュバックし、自分への否定が始まるといったループが起こってしまいます。
刻まれた記憶を忘れるよう努力するのは現実的ではなく、成し遂げるのはかなり難しいと言えるでしょう。
ですが、本当は怖かった、悲しかった、とても腹が立った、という感情を認め、それを受け入れていくことが、あなたの心を立て直す一歩目となるでしょう。
頭にこびりついた毒親の言葉を手放す3つのステップ
頭にこびりついた、心に刻まれている毒親の言葉、それらを手放すためにはどうすればいいのでしょうか?
ここからは、子どもの頃に毒親から受けた言葉を手放していくステップを3つご紹介していきますね。
①「あの言葉は親の問題だった」と切り離す
親という存在は子どもにとって絶対的なものであり、言いかたを変えると「生存権」握られている、といっても過言ではありません。
そんな親から発する言葉の数々、それらはすべて正しいことであり真実と受け止めてしまいがちですが、実際は必ずしも真実ではありません。
その時なにかしら親が抱えていたストレス、例えようのない不安、自分に向けた否定をあなたにぶつけていただけかもしれません。
毒親は基本的に自分を律することができないため、憂さ晴らしや世間体、自分擁護のために子どもに真実を捻じ曲げて伝えることは多々あるんですね。
そういったことをまずは念頭に置き、
「あの時親がそう言ったのは、私ではなくあの人自身が未熟だったから」
というように、切り替えて考える練習をしてみるのが良いでしょう。
そうしていくことで子どもの頃に受けた理不尽を思い返し“一切自分は悪くはない”という自己肯定を増やしていきましょう。
②「あの頃の自分」に優しい言葉をかける
毒親によって幾度となく傷ついていた、気持ちを否定されていた、本音を言えなかった、あの頃の自分。
そして、あの頃と同じように、いまも心の奥深くで傷ついているのは“あの時の小さなあなた”です。
痛かった、苦しかった、ツラかった、その気持ちを抱いていたのは何歳頃でしょうか?
自分の内面を顧みて、ツラくて苦しかったときの幼い自分を思い浮かべ、ぜひ次のようなことを語り替えてあげましょう
「とてもツラくて怖かったよね」
「本当によく頑張ったよね!」
「すべてあなたのせいじゃないからね」
小さかったあの頃の自分を労ってあげる、温かくて包み込むような言葉を何度もかけてあげることで、心のこわばりが徐々に緩んでいきます。
ぎこちなくても、恥ずかしくてもかまいません。
いまのあなたから幼い頃のあなたへ、優しくて温かな言葉で包み込んであげましょう。
③ 自分の言葉で自分を育て直す
毒親から否定され傷つけられた心は、自分自身の言葉を使って育て直すことが可能です。
違う言いかたをすると“心の再養育”となりますが、これは実際のカウンセリングでも用いられることがあるもので、力強さを蓄えていきます。
たとえばですが、
「私はいつもやることがちゃんとできている」
「私は他者から愛される価値があるし、その資格もある」
という感じに、自分の力強さや自信を引き出すような言葉を使い、心を形作っていきます。
慣れていないうちはなんだかしっかり言えなかったり気恥ずかしかったりするかもしれません。
ですが、それでも使い続けていくうちに、いつしかそれに耳も慣れ習慣となり、ちょっとずつ自信が身に着いていくものです。
ただし、どうしても言葉が出ない、違和感が強すぎると感じるときは上記②に戻り、自分に優しくて温かな言葉を労りましょう。
それに身体が順応してきたとき、改めて③のステップに入り直すようにすると良いですね。
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どうしても親の言葉が蘇ってしまうときにできるセルフケア
上記のステップをおこない毒親からの言葉が薄らいできても、ふとした瞬間に再度毒親の言葉が頭をよぎる可能性があります。
毒親からの呪いの言葉というのはそれほど根深く、自分の心に染み込んでいるからなんですね。
そんなときは無理に毒親の言葉を追い払うのは逆効果。
次にあげていくいくつかのセルフケアをおこない、心を整えていくのが良いでしょう。
深い呼吸を3回おこない、いまいる場所を見渡してみる
呼吸というのは酸素を体内に取り込むことで細胞が活性化し、気持ちや視点を切り替える働きがあります。
また、深い呼吸と同時に自分のいまいる場所をゆっくりとした動きでグルリ見渡してみると、景色など眼から入る情報により感覚がリセットされます。
気持ちや視点を切り替えるため、感覚をリセットするため、簡単にできるセルフケアのひとつです。
信頼できる人に胸の内を吐き出す
心のなかにわだかまってしまったこと、引っかかってしまったことなど、信頼できる人に話してみるだけでも心を緩和させることができます。
話す相手がカウンセラーやセラピストであれば専門家の視点からの話も聞けますので、より毒親の言葉の呪いを解ける可能性があるでしょう。
より自分の身を守るため、しっかりとケアするには一度カウンセラーはセラピストといった専門家への扉を叩いてみることをおすすめします。
おわりに
親の言葉というのは頭のなかに一生残る、心に刻み込まれるほどの強い影響力を持っています。
ですが、それに対抗できるのは何よりもそれに抗う自分自身の声であり、呪いの言葉をかき消していくだけの力強さなんですね。
小さな頃に毒親から受けた言葉の呪い、心の傷は簡単には解消できませんが、それでも進めば進んだだけの見返りは期待できますので。
これまでの呪いを断ち切るため、これからの未来のため、ぜひ今回のお話を参考にしてみてくださいね。
~毒親問題・家族問題・親子問題の苦しみを軽くして、毎日を笑顔で過ごすために~
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