こんにちは。
家族問題解決専門カウンセラーの鈴木悦子です。
パートナーやお子さんとちょっとしたことで仲違いをしたとき。
もしくは少しのすれ違いから喧嘩したときや言い合いになったとき。
「この人の性格は変えることできないかしら??」
なんて考えてしまうこと、ありませんか?
実は私も主人と一緒にいると、時々「この性格なんとかならないかしら!?」なんて思う事もしばしばありまして(笑)
もっと言う事を聞いてくれたら、もっと素直になってくれたら、もっと聞く耳を持ってくれたら、など、家族間ではそれぞれの思いがあると思います。
父や母、兄弟、パートナー、子ども、など、努力次第で親子や家族の性格傾向は変えることができるのでしょうか?
人間にはそれぞれ気質や性格傾向がある
他の動物と違い、人間にはそれぞれ生まれ持った気質や性格傾向があります。
気質とは性格傾向の土台となるものであり、生まれついてから備わっているものと考えられています。気性という言いかたもされますね。
一方、性格傾向とはその人のキャラや感情の傾向を表すもので、「朗らか」「明るい」「怒りっぽい」などその人の特徴のベースとなるものです。
また、性格傾向には先天的(生まれ持ったもの)、後天的(成長と共に育まれたもの)の2つがあり、他者や組織との協調性やコミュニケーション力などにそれぞれ影響を与えます。
生み育ててくれた父や母、絆のある兄弟や姉妹、最愛のパートナー、無事生まれてきたくれた我が子など、それぞれ気質や性格傾向があり、血が繋がっているとはいえその特徴はそれぞれです。
いくら関係性の近い親子や家族であっても意見の食い違いがあったり考えかたや感じかたが違ったり、イライラやモヤモヤすることもあるでしょう。
「この人のここがこう変わってくれたら私はもっと楽になるのに!」
と、その人が変わってくれることを願い、日々何かしらこうして欲しい、ああして欲しいなど意見を述べることもあると思います。
しかし、いくら親子や家族といえど他人が他人を変えることは不可能であり、そこに注力してしまうと気力や体力を消耗し、余計にイライラやモヤモヤが募ってしまいます。
人が何かしら変わる、変化するとき、そこにはあるきっかけが存在しています。
人が変化するときのきっかけとは、いったいどのようなものなのでしょうか。
人が変化するのは自分の痛みに気づいたとき
その人にとって良かれと思い、口を荒げて注意しても怒り心頭で接しても、その人にきっかけとなる「気づき」がないと変化は起こりません。
きっかけとなる気づきと言うのは、自分の考えや感情、行動に対して何かしらの痛みが伴い、「これではいけない!」と腑に落ちたとき、初めて人は変ることができます。
例えばですが、朝起きるのが苦手な子どもがいる場合。口頭でいくらガミガミ言ってもその子どもに自分が苦しい思いをするという痛みが無ければ暖簾に腕押しの状態です。
ですが、朝起きられないことで先生にものすごく怒られてしまう、大好きな子に嫌われてしまう、仲間外れにされる、というような痛みがあれば、おのずと朝起きられるように子どもなりに工夫するようになっていきます。
これは子どもだけではなく父や母、兄弟姉妹といった親子であったり共に過ごしているパートナーであっても同じなんですね。
何かしらの痛みを感じ、自分はこれではいけないと強く感じ腑に落ちたとき、その人に変化が訪れます。
この人にはこう変わって欲しい、こうなって欲しいというような思いはそれぞれあると思いますが、その人のためを思い本当に変わって欲しいと願うのであれば、いかにして痛みを理解してもらうか?考える必要がありますね。
終わりに
交流分析(TA)というコミュニケーション心理学があります。
その交流分析の創始者であるエリック・バーンは「過去と他人は変えられない」という言葉を残しています。
人が変わる、変化するのはあくまで自発的にであり、他人がいくら口酸っぱく伝えてもそこに痛みが伴っていないと変化することはありません。
人の変化に強い期待を寄せるのではなく、「この人はどこかの段階で自発的に気づいてくれるかも」とうっすら感じているくらいが良いかもしれませんね。
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